何をどう見ているのか?
川下りでは、すごくすごく大事。
行き先がぼんやりしていると、ボートの動きもぼんやりしてエディに入りそびれる。
「わたしはこっちに行きたいです!」と意識的に見つづけないと、ボートが曲がりたいように曲がってしまう。
「行きたくない!」と思いつつも岩を見ていると、そっちに進んでしまう。
見かたは、
鳥の目
虫の目
魚の目
があると言われています。
「鳥の目」とは、俯瞰して広く全体を見る目。
自分を上から眺めているような見かたです。
瀬を下るときにすごく重要。
広い範囲が見えるので、あらかじめ岩の位置などがわかります。
ふいにボートが曲がっても、落ち着いて対処できますし、前もって準備もしやすいです。
自分の位置が判断できるので、軌道修正もやりやすい。
視界が狭いと、ふいにボートが回されたりしたときにはじめて岩の存在に気づくので、頭がまっしろになりやすいです。
目の前のことに対処するだけでせいいっぱいになっちゃいます。
「虫の目」とは、マクロに見る目。
水の動きが見えると、ボートを止めたり動かしたり、水の力を利用しやすいです。
じっくり観察すると、水の湧きあがりや合わさっているところ、波立ち方などに法則があることに気づけます。
水の動きを味方にできると、軽くラクに動かせるようになります。
「魚の目」とは、大局観。
全体の流れを見る目です。
どこからやってきて、どの方向へと向かっていこうとしてるのか。
あらかじめわかってから流れに乗ると、行き先もコントロールできます。
”乗りたくない流れ”がわかってくるので、ひどい目にも遭いにくい。
どんなふうに、何を見るのか。
日ごろの生活ではわかりづらい「ものの見かたのクセ」が、カヤックでははっきり表れます。
初心者は、「わたしはここへ行きたいです」と見続けること。
流れを下るようになったら、行き先を見つつも視野を広くもつこと。
その意識だけで、余裕がぜんぜん違ってきます。
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流れ4クラスを開催。
ときどき、ブレードをちらちら見てしまうクセがありました。
目線が定まらないと、行き先を見失いやすいです。
原因を考えてみたところ、
過去に、スイープストロークを漕ぐときには「ブレードを見て漕ぎなさい」と指導されたそうです。
昔はそんな教え方もあったんですね。
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カヤックを趣味にしよう。
脱・初心者。
川下りをめざしてレベル別にレッスンしています。