身体の可動範囲。
小さい範囲しか動かないと、
「ああ、自分は身体がかたいなぁ」と
感じたりします。
でもそれって、思い込みなのかも。
という話。
***
例えば、パドルを胸の前に保って水平方向へ回す動き。
身体が回しにくいひとには共通の原因があります。
体軸が後ろへ倒れている
おもちゃのコマと一緒で、ボートに対して軸が立ち上がっていないと、回転しづらいです。
つまり、後ろへ上体が倒れていると、回転の動きに制限かかかります。
スイープストロークで大きく半円を描けないのは、姿勢のせいかも。
身体がかたいわけではなくて。
スピードが出たり、流れの強いところでは、「ボートを曲げる30°」を使えると、効きます。
身体の動く範囲が小さいと、この30°を使えなくて曲がりにくいのです。
身体の可動範囲。
カートホイールも一緒。
ボートを倒しながらボートに対して垂直に軸を作り、その軸を中心に水平方向へ回したいです。
でも、ボートを倒すのと同時に体軸がうしろへ倒れてしまうひとは、身体を回せません。
リーンをかける = 体軸をうしろへ倒す
を無意識にやってます。
身体を大きく回せない!と感じてるひとは、体軸がボートに対してどんな角度になっているかを確認してみるといいです。
***
もうひとつ、大きくパドルを動かすには、肩甲骨が動いているかどうかが重要。
肩甲骨の動きは、肩の位置が影響します。
肩が下がっていると、肩甲骨の内側(背骨と肩甲骨の間)の動く範囲が大きくなり、肩が上がると小さくなります。
引き手は可動範囲を大きく肩を下げて。
肩回りの可動範囲が小さいほうが押しやすいから、押し手は肩を上げる。
左手が握りっぱなしになっていてフェザリングができていないひとは、肩回りの動きが制限されて、パドリングのストロークが小さくなりがち。
まずは初心者の時に教わった「フェザリング」を練習するといいでしょう。
身体を動かしやすいのはどんな体勢なのか、知っておくとラクに大きく動けるようになります。
***
大きく動く=オン、動かずに固定=オフ
実は、身体はいつも大きく動けばいいってワケでもないんです。
そこがおもしろいところで。
腰をちょっと落として可動範囲を小さく、動きをブロック。
すると、二軸の動きがしやすくなります。
逆に骨盤を立てて回せる可動範囲が大きくなると、一軸の動きがしやすくなります。
人間の身体のしくみって、おもしろい!
***
カヤックを趣味にしよう。
初心者から経験者まで、クラスに分かれているから自分のペースでじっくり上達できます。女性ひとりでも、50代でも、大丈夫。
水の上でボートを滑らせる感覚は、非日常。
浮いてるだけでも、気持ちいいです。